今朝、たまたま見た『サワコの朝』で、松岡修造さんがレ・ミゼラブルのOne Day Moreが好きと言っているのを聞いて、一気に2012年暮れの記憶が蘇りました。
当時80歳だった父は元気で、車を運転して母と二人でフィットネスクラブに通い、介護とは無縁の生活を送っていました。
悩みは夜眠れない事でしたが、私から見れば、昼寝してるし、晩酌の後、ウトウトしているし、眠れなくても仕方ないと思うのですが、父は、全然眠れないと言って、ウイスキーと一緒にハルシオン（睡眠薬）を飲んで寝ていました。
母と私が、『その飲み方は、危ないから絶対ダメ！』と何度言っても聞きませんでした。
いつかそんな日が来るんじゃないかと思っていた日がついに訪れ、その日の明け方、父は転倒して、救急車で病院に運ばれ、腰椎圧迫骨折で家で寝たきりの要介護5になりました。
お医者さんに『睡眠薬とお酒を一緒に飲むのは自殺行為だから絶対にやめてください。』と言われ、父も反省して、『みんなに迷惑かけて、長生きするのも考えちゃうなぁ』と言うので、『そんなことないよ～。』と言いました。
その日の夕方、夫と映画館に『レ・ミゼラブル』を観に行き、言葉にならないくらい感動して、最後、ジャン・バルジャンが亡くなるところは、父の事が頭に浮かんで、大号泣でした。
家に帰って、父に『みんなに迷惑かけるから、長生きも考えちゃうなって言ってたけど、全然迷惑じゃないよ。長生きしてね。』と言ったら、父が笑顔になりました。
その後、父はフィットネスクラブに復帰できるまでに回復しました。
83歳で胃がん、84歳で脳梗塞を患いましたが、86歳のお誕生日をシンガポールのマリーナベイサンズで迎えられ、88歳の現在は週4日笑顔でデイサービスに通い、長生きの約束を守ってくれています。
今は睡眠薬とは無縁ですが、いくら寝ても眠いらしく、よく眠っています。
ジュライも最近、お散歩以外の時間は殆ど眠っていて、ごはんを食べさせるタイミングが難しい・・・。
父とジュライは、足腰がヨボヨボのところとか、よく眠るところとか、不死身のところとか、よく似ています。
＜おじいちゃん一緒に長生きしようね。 by ジュライ＞
